ラベル RA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル RA の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009年10月20日火曜日

関節リウマチ 新規分類基準 (?Philadelphia criteria)

【速報 1】
----------------------------------------------------------------------------------------------------
必須項目: 少なくとも1関節の滑膜炎(臨床所見または
US/MRIによる)
その他の疾患で説明することがおそらくできない症
状・徴候
(診断未確定炎症性関節炎)
----------------------------------------------------------------------------------------------------
関節症状(0ー5)
1つの中大関節 0
2〜10の中大関節 1
1〜3の小関節 2
4〜10の小関節 3
>10個の関節(少なくとも1つの小関節) 5

リウマトイド因子・抗CCP抗体(0ー3)
RF・抗CCP抗体いずれも陰性 0
どちらか片方が低い値の陽性 2
どちらか片方が高い値の陽性 3

滑膜炎の持続期間(0ー1)
<6週 0
≥6週 1

ESR・CRP (0ー1)
ESR・CRPいずれも陰性 0
ESR異常もしくはCRP異常 1
----------------------------------------------------------------------------------------------------
スコア6点以上:"definite RA' (RA確実) を示す
必須項目を見たし、かつ、X線で典型的なRAの骨びらん
が証明された場合、RAに分類する

リウマトイド因子・抗CCP抗体の高値・低値の定義;
正常 ≤正常上限
低値陽性 <正常上限、≤正常上限の3倍
高値陽性 ≥正常上限の3倍

関節症状;
少なくとも1関節での滑膜炎の存在することが必須
関節症状には関節の圧痛と腫脹が含まれる
変形性関節症との重複を避けるため、DIP、母指CMC、
第1趾MTP関節は含まない

小関節; MCP、PIP、第2〜5趾MTP、母指IP、手首
中大関節; 肩、肘、股、膝、足首
----------------------------------------------------------------------------------------------------
(抄訳:松井和生先生@亀田総合病院)


【速報 2】
<<<必須項目>>>
・1箇所以上の滑膜炎の証明(臨床的もしくはUS/MRIで)
・他疾患で説明しづらい症状・徴候(診断未確定炎症性関節炎)
これが前提となった上で
・画像上で典型的なRAのerosionがあれば⇒RAと診断する
・画像上で典型的なRAのerosionがなければ⇒RAの新基準に当てはめる

*******<<合計6点以上でdefinit RA)>>>*******
■罹患関節(Joint Involvement) ■
①滑膜炎を疑わせるような腫脹はもちろん圧痛、自発痛が評価時にあれば罹患していると考える。
②DIP、1st CMC、1st MTPは除外する。
③MCPs、PIPs、MTP 2-5、1st IP、手首をSmallと定義する。
④肩、肘、股関節、膝、足首をMedium-largeと定義する。
上記①~④を前提として
罹患関節が少なくともSmallを1箇所以上含む10箇所以上なら5点
・4~10箇所のSmallの罹患があれば3点
・1~3箇所のSmallの罹患があれば2点
・2~10箇所のMedium-largeの罹患があれば1点
■血清マーカー(Serology) ■
・RFまたは抗CCP抗体が高値陽性(>正常上限の3倍)なら3点
・RFまたは抗CCP抗体が低値陽性(正常上限の3倍以下で陽性)なら2点
■滑膜炎の期間(Duration of Synovitis) ■
・6週間以上なら1点
■急性期反応(Acute Phase Reactants) ■
・CRPまたはESRが陽性なら1点
********************************************************
(by 清水久徳先生@聖路加国際病院)

速報1, 2は同じPresentationの要約です。

2009年2月3日火曜日

Tsukiji RAカンファレンス

 場所はいつもの聖路加国際病院、トイスラーホール講師は亀田総合病院の岸本先生、講演内容はなんと2本立て。宣伝する必要も無く、これはすごいです。
 お時間の都合のつく先生は是非ご参加ください。

日時:2009年2月13日(金)18:15~
場所:聖路加国際病院 2Fトイスラー記念ホール
東京都中央区明石町9-1 Tel.03-3541-5151(代)
参加無料 (事前登録などは必要ありません)

 -Program-
18:15~18:30 製品紹介 「ヒュミラ40mgシリンジ0.8mL」  エーザイ株式会社
18:30~
座長  聖路加国際病院 アレルギー膠原病科 岡田正人
講師  亀田総合病院  リウマチ膠原病内科 岸本暢将
 講演Ⅰ「診療コミュニケーションが劇的に上手くなる方法」
 講演Ⅱ「関節リウマチの初期診断と治療開始戦略」

〔主催:エーザイ株式会社〕

2008年6月30日月曜日

2007年2月15日木曜日

RAに対するEtanerceptとTacrolimusの併用

Tacroは日本でしか(正確には日本とカナダ)RAには使われていないので、 データは難しいと思うのですが、以前ある大学の先生がETA/INFとTacroやブレディニンを併用したときに10%を軽く超える肺炎などの感染症があると発表されていました。
作用機序から考えていろんなところを抑えすぎるのもいけないのかとも思っていました。もちろん、併用されている施設も多いと聞いているのですが。他の施設でも感染症がこんなに高率なのでしょうか。
僕は、この話を聞いて以来は MTXの適応が飲めない人でTacroをいってだめでETAにする場合はTacroを切っています。
(SLIHAR先生)

同じTセルを抑えるという面ではCTLA4-IgのAbataceptとTNF阻害剤の併用は、Trialで静脈抗生剤が必要となるような感染症が20%ぐらい­あり米国でも禁忌になっていますよね。私はTacro+ETAまだ未使用です。
(K先生)

SLIHAR先生、K先生、皆様:
 御指摘ありがとうございます。当科でもINF/ETA+Tacroについて多くの症例経験は なく、小生の把握している限り本患者さんのみです。
同じCalcineurin拮抗薬としてCyclosporin A(CsA)がありますが、こちらのデー タをTacroに流用するのは牽強付会に過ぎるでしょうか。
"Infliximab treatment in combination with cyclosporin A in patients with severe refractory rheumatoid arthritis."
http://ard.bmj.com/cgi/content/abstract/61/9/822
(PMID:12176808)
"Cyclosporine in addition to infliximab and methotrexate in refractory rheumatoid arthritis."
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=16396721&query_hl=5&itool=pubmed_DocSum
(PMID:16396721)
 上のARDの報告では女性 15名・男性 3名にINF+CsA(2 mg/kgで開始)が使用され ていますが、そのうち1名が肺結核を発症しています。
 ETA+CsA/Tacroではこれといった文献が見つかりませんでした。

 INFとMTX「以外の」DMARDs併用に関しては、SLIHAR先生ご紹介のNCPRでAzathioprine やLeflunomideを併用したStudyの検討(Practice Point)がなされていましたが、 http://www.nature.com/ncprheum/journal/v2/n9/full/ncprheum0271.html
CommentaryでDr. Nancy Olsenが
"It is also somewhat surprising that the 225 patients were collected from 48 hospitals, which corresponds to an average of only about five patients per hospital; this suggests that the patients treated with the alternative combinations were relatively rare compared with those taking the methotrexate combination."
と述べています。
MTXがKey drugであることは揺らぎませんが、何らかの理由でMTXが 使用できなくなった患者さんについては突然NEE治療の門戸が狭くなってしまうよう です。
(Rheum-dora)

2007年1月4日木曜日

RA活動性評価(RAPID)

RAPIDは患者さんからの情報(診察室の待ち時間に質問紙を埋めてもらえば良いので診察前にわかる!!)をもとにRAの活動性をみるToolとして有用なもの­ではないかということで私(Rheum-dora註:K先生)がNYUにいるときのメンターの一人Dr. Yasuf Yaziciとバンダービルト大学のDr. Pincusが提唱するものです。私も去年のEULARとACRで研究にくわえていただきました。

具体的には
RAPID3
= Pt global assessment of dz activity in cm(0-10)
+ Pt pain VAS(0-10)
+ mHAQ(通常8項目0 3で10point)
Total 30 pointで評価します。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=17083765&query_hl=1& amp;itool=pubmed_docsum

(by K先生)

RA診療のTrivial Q&A 3

Q:
「定時内服のNSAIDを中止するテクニックは?」
小生が引き継いだ外来では「MTX 4 mg/wk+ボル○レンSR 2Cp分2+プレ○ニン 10 mg/day+ザン○ック(通常量)」のような処方がされている患者さんが複数いて、まずはMTXをdose upし、一応PPIに変更し、プレ○ニンを慎重に減量し・・・と処方を 徐々に変更しているところですが、患者さんの心理的な抵抗もあってボル○レンやロキ○ニンを中止できないことが多いです。これは仕方ないことなのでしょうか?

A1:
NSAIDに関しては、抵抗のある人には次のようにしています。まずはロ○ソ○ン(コ ンビニではありません)を1日3回で使っている人には、30日分の処方箋なら1日3回まで1回1錠で90回分の頓用として処方します。つまり、最初は定期処方と同じ量を書き ます。で、副作用とその限られた作用をきちんと説明して減らしてみてくださいといっておくと、大抵は少しずつ量が減ってきて結局ほとんどいらなくなる人が多いです。結局、NSAIDを毎日飲まなくてはいけない人はDMARD欠乏症のことも多いですの で、NSAIDで症状を抑えているうちにNon-Erosive Eraに時代遅れというのは患者さんも望んでいな いことと思います。
(by SLIHAR先生)

A2:
NSAIDについてはSLIHAR先生と全く同意見です。僕はもっとテキトウな人間なので、「このクスリは、痛くなかったら勝手に減らしたり、止めちゃったりしていいから」と一言言うだけです。本当に痛みが無い人なら、大抵は次の外来で「あ、もうたくさん余ってるんで、いいです」といってくれます。それでも NSAIDを止めない人は、「医者に言うと面倒だから言わないけど、RAが完全には沈静化していないため、本当はかなり痛い」とか、「腰痛がひどいので 服用していたい」とか、大抵何かの理由があると思います。
(by H先生)

RA診療のTrivial Q&A 2

Q:
「指先のMCP関節の腫脹をケナコルト関節注射で『散らす』か」
中~大関節の調子は非常によいにもかかわらず、両側2-3MCP関節の腫脹が残る場 合、ケナコルトの関節注射で「炎症を散らす」ことを時々やっていますが、患者さん によって評判はまちまちです。場合によっては「お試し」と称して複数腫脹している 小関節の1つだけにケナコルトを注射し、次の外来でその他の小関節の腫脹に注射す るかどうかを患者さんに決めてもらったりしていますが、これは結局一時しのぎにす ぎないのでしょうか?やはり注射で「散らす」と同時に(例えば)Methotrexateも dose upする必要があるのでしょうか?
Q補遺:関節注射の日は「お風呂をやめて」もらっていますか?(私は全くナンセン スだと思うのですが・・・)
(by Rheum-dora)

A1:
ケナコルトに関しては、もし今からIntra-articular injectionをはじめようという 先生方がいれば、膝以外には注意が必要です。なれてくればいいのですが、漏れたと きに脂肪組織の萎縮などトラブルの元になります。でも、しっかり関節に入れば一番 長持ちして良く効きます。なれるまで、リンデロンでお茶を濁すことも可能です。 僕は原則、指とか手首には30Gで注射していますのでお風呂はOKと思っています。3 歩歩けばアナはふさがるというのは言い過ぎかもしれませんが・・・
リドカインと1:1希釈するとうちやすいです。
MTXのドースアップが毎回必要かはむずかしいところです。でも、これをすることによって、一気に炎症を下げてMTXの有益性やTNF製剤で維持しやすくするという効果はあると思います。IA単独で治療しているのでなければ、散らすとか一時的というほど自虐的な治療でもないかと思います。
(by SLIHAR先生)

A2:
関節注射については、totalの疾患活動性が十分低下しているにもかかわらず、一過性の単関節炎のためにQOLが低下している症例には、あまり躊躇せずホイホイと関節注射していますが、すぐに再燃してしまう場合や、手指関節のあちこちが腫脹しているような場合には、MTXの増量や生物学的製剤の導入 を積極的に勧めています。
(by H先生)

RA診療のTrivial Q&A 1

Q:
「関節腫脹が目立たず、炎症反応も低値なのに、圧痛関節数・Patient's VASのためにDAS28が高い症例」 例えばTJC 20+SJC 0+ESR 10+VAS 80で DAS28 ESR 5.24といった感じ。
こういった症例でMethotrexateを増量しますか?
(by Rheum-dora)

A1:
http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/abstract/113490201/ABSTRACT
ということで、やはりCRPも関節腫脹もなくても活動性のある人は昔からいるよう で、そこを経験でやっていたのですが、実感をつかむにはMRIやMMP3などの新しい (MMP3は僕にはスゴク新しいです)検査を導入して研修していくことも可能だとおも います。
でも、
http://www3.interscience.wiley.com/cgi-bin/abstract/113383833/ABSTRACT
とは矛盾しますね。K先生おすすめのRAPIDなどは患者さんからの情報だけでの フォローですから、MRI、MMP3の逆を行きますが、これでもRheum-dora先生は正しいことに なります。
(by SLIHAR先生)

A2:
痛みだけを強烈に訴える関節リウマチの患者さんは確かに結構いますよね。
僕はなかば自己流ですが、
1. 肉眼所見に十分反映されず、さらに局所に限定された関節炎にともなう疼痛
2. 関節破壊の結果として生じる力学的な疼痛
3. 心因反応
以上の3種類を考えながら対応する事にしています。
関節腫脹がはっきりしなくても、CRP以外の炎症反応(たとえばα1-グロブリン分画とか、α2-グロブリン分画とか)が微増していて、MTXを増量したら痛みもよくなった、なんていう症例は結構多いように思います。痛み閾値は個々で異なりますから、炎症反応が非常に地味でも強烈に痛みを感じるという のはあり得る事ではないでしょうか。ですので、僕はRheum-dora先生が書いていらっしゃる症例は1. に当てはまるのじゃないかと予想しますし、MTXの増量は関節破壊防止と言う観点から考えても至極真っ当な判断だと思います。
炎症が完全におさまっていても、関節破壊、運動時の疼痛が強い症例なら、2. 関節破壊の結果として生じる力学的な疼痛が多いのでNSAIDを使用してなんとかすることにしています。(欧米ではブプレノルフィンの貼付製剤なんかを使うようですね)僕を含め、内科系のリウマチ専門医は関節X線の評価がおろそかになりやすいので、これは自戒の意味も込めて挙げておきます。
しかし、困るのは関節破壊もない、腫脹もない、炎症もまったくない、でも圧痛は強烈、という3. 心因反応の要素が強い症例ですよね。これには試験的経験的に抗うつ薬を使用してみることにしています。エビデンスも何もないような話ですが、少なくとも 僕はこれでかなりうまくいってます。
(by H先生)